御聖体と聖母の使徒トップページへ    聖人の歩んだ道のページへ     不思議のメダイのページへ    聖ヨゼフのロザリオのページへ



五七  イエズスはエルサレムの人々に喜び迎えられた


 イエズスさまはエルサレムの町の近くへお着きになりました。そこで二人の弟子に子ろばを引いて来させ、それに乗って町に入りましたが、多勢の人々がそのあとからついて行きました。

 ちょうど過越の祭りの前でしたから、エルサレムには、ほうぼうからのユダヤ人がいっぱい集まっていましたが、その人たちは、イエズスさまが来られたということを聞いて、みな、手に手にしゅろの枝を持って、イエズスさまを迎えに出て来ました。人々はイエズスさまの通り道に着物をしいたり、緑の葉をつけた小枝をしいたりして、「ダビデの子にホザンナ。主のみ名によっておいでになったイスラエルの王、ばんざい」と口々に叫んで喜び迎えました。それはちょうど、王さまが凱旋するときのようなありさまでした。

 その日から毎日、イエズスさまはエルサレムの神殿で人々をお教えになりました。

 いっぽう、その間に使徒のひとりイスカリオテのユダは、イエズスさまを殺そうと思っていた大祭司の所へそっと行き、「もし私がイエズスを渡せば、いくらくれるか」と相談をもちかけました。大祭司たちは、「銀貨三十枚をやる」と約束しました。その時からユダは、イエズスさまを大祭司に売り渡そうとして、そのおりをねらっていました。


一 枝の主日(御復活祭の前の日曜日)には、イエズスさまがエルサレムで人々に歓迎されたことを記念します。この日、教会から祝別された枝をいただいてきて、聖画や聖像に飾ります。この枝は勝利のしるしです。
 枝の主日から聖週間が始まります。聖週間中は、特別にイエズスさまのご苦難とご死去のことを深く考え、そのために、自分もなにか犠牲をするようにします。


二 ユダがイエズスさまを売ったのは、お金がほしいからでした。このように、悪い欲は人を恐ろしい大罪にまでおとしいれるものですから、欲ばりにならないように、特に気をつけなければなりません。そのためには、自分に必要以上のものがあったら、困っている人のために、喜んでわけてあげるようにしなさい。


次へ       前へ戻る         聖教の本 目次へ